エアコンの冷房と暖房の仕組み

日常生活に欠かせないエアコンですが、その冷やしたり温めたりする仕組みをご存知でしょうか。その重要な役割を担っているのが「冷媒」と呼ばれるガスで、このガスを圧縮すると熱くなり、膨張させると冷たくなるという性質を応用しています。この冷媒はエアコン本体と室外機を繋いでいる配管の中を循環しており、冷房の場合は室外機の減圧器で圧縮されて冷たい液体となり、エアコン本体の熱交換器を冷やして冷たくなった空気がファンで室内に放出されます。

一方の暖房の場合はこの逆で、外気の熱を吸収した室外機により高温の気体となった触媒ガスが、熱交換器経由で熱を放出しながら液体化していくことを繰り返しています。なお、暖房は外気に左右されるため、外気温が低い場合は暖房能力も低下してしまうことを覚えておきましょう。

参考ページ:2つの熱交換器が活躍!エアコンが部屋を涼しくする仕組み|アルファラバルの熱交換器やヒートポンプによる排熱利用と省エネならMDI

エアコンが部屋を涼しくしてくれる仕組み

エアコンは室内機の中で室内の空気の熱を取り除き、作業が終わった後に空気を室内に戻しています。熱は屋外に追い出す必要がありますが、熱交換器によってこれを実現することが可能です。熱交換器に空気が触れると熱だけが奪われ、パイプを通る冷媒によって室外に排出されます。室外機にもこれが搭載されているため、熱だけを排出することが可能です。

エアコンが冷たい空気を生み出していると勘違いする人は非常に多いと言えます。しかしながら、実際にはエアコンの内部で部屋の空気から熱だけを取り除いているという仕組みがあることを知っておきましょう。このような仕組みがあるからこそ、エアコンをつけることで室内を涼しい状態に保つことができます。

エアコンの使い方を工夫することがエコにつながる

買い物用のマイバッグや飲み物を入れるマイボトルを持ち歩いたりサスティナブル素材の商品を購入したり冷凍できる作り置きおかずを多用したりなど、エコナ暮らしにつながる行動には様々なものがありますが、エアコンの使い方を工夫するというのもその一つです。

エアコン使用時に意識すべきことについてですが、夏場はすだれやカーテンで強い日差しを遮り冷房の効き目を良くして冬場は断熱シートなどを用いてすきま風を防ぎ暖房の効き目を良くする、冷房は28度・暖房は20度を目安にして設定温度の上げ過ぎや下げ過ぎに注意する、余計な電力を使わないようにするためにフィルターはこまめに掃除しておくなどがあります。省エネタイプのエアコンを選ぶことだけではなく、日常的に努めるべきことは意外と多いです。

エアコンのフィルターや熱交換機を掃除して省エネを実現

電力消費量が少なめで効率良く稼働する省エネタイプのエアコンに買い替える、断熱性を高めるために窓にシートを貼ったり直射日光を遮るためのすだれを取り付けたりして効き目をアップさせる、夏場は温度を下げ過ぎず冬場は温度を上げ過ぎず設定温度に気を使うなど、エアコンの省エネを実現させるために努めるべきことはたくさんありますが、フィルターや熱交換機の掃除もその一つです。

汚れたまま使用していると無駄な電力を使用することになります。フィルターは少なくとも1ヶ月に1回は掃除し、熱交換機も3年以上経過したら掃除するのが理想的です。掃除後は風量も多く感じられますし、使用電力量も抑えられ電気代も5~10%の節約になりお得です。